会長あいさつ

震災・災害シンポジウム2020
第7回 新潟県中越大震災シンポジウム~新型コロナウィルス感染との複合災害を考える~

新型コロナウィルス感染により亡くなられた方々に心からお悔やみを申し上げます。また新型コロナウィルス感染で闘病されている方々へ心からお見舞い申し上げます。

現時点で新型コロナウィルスに対するワクチンや特効薬が無いことから、集団免疫が得られず一旦収束しても再び感染拡大が予測されます。これは無症状の感染者により伝搬が続く場合があること、感染拡大が予想されるアフリカなどの海外から再度入ってくることなどが予想されるからです。また新型コロナウィルス感染では肺炎が特徴ですが全身の血管に血栓を生じさせる血栓症を起こしやすいのも特徴です。血栓症が原因で死亡することがある循環器3大疾患は心筋梗塞、脳梗塞、肺塞栓症です。

このうち肺塞栓症はいわゆるエコノミークラス症候群であり新潟県中越地震後の車中泊で問題になりました。そしてまさにこの肺塞栓症が新型コロナウィルス感染症でも問題になっています。震災などの災害後では基礎疾患が無くても肺塞栓症が起きやすいことを我々はずっと啓発してきました。したがって今後、新型コロナウィルス感染と災害が複合するとさらに肺塞栓症が増える可能性が高いと思われます。そこで本シンポジウムでは新型コロナウィルス感染を考慮し、これまでの経験を生かした災害時の肺塞栓症予防について議論し新状態(New Normal)での新たな予防策を提言したいと考えています。

このたびのシンポジウムは、COVID-19感染拡大防止のためWeb開催併用で予定しております。皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。

令和2年9月吉日

榛沢和彦

エコノミークラス症候群予防・検診支援会 会長

新潟大学医歯学総合研究科先進血管病・塞栓症治療・予防講座特任教授